2016年4月16日土曜日

ステンドグラスと建築の歴史

ヨーロッパ教会建築と共に発展してきたのがステンドグラスです、ステンドグラスも時代の流れによって大きく変貌して行きます。

6世紀には、フランスのサン・マルタン教会の窓に、色ガラスがはめられています。

7世紀から8世紀には、モザイク芸術の影響を受け、色ガラスの欠片を組み合わせたステンドグラスの原型といえるものが誕生ていたようです。

ロマネスク建築(9世紀-12世紀)は、教会建築に知識・技術・芸術が集約されており、ステンドグラスは教会を装飾するためのアイテムの位置づけだったようです。ル・トロネ修道院 等

ゴシック建築(12世紀後半-15世紀)は、フランスを発祥とする建築様式であり、窓が大きくなり、壁が薄くなったなったことによりステンドグラスが多用されるようになったようです。ノートルダム大聖堂 等

ルネサンス建築(15世紀-16世紀)は、古典古代(ギリシア、ローマ)の文化を復興しようとする文化運動であり、ステンドグラスも、教会のほかにも公共施設や宮殿・邸宅などで重要視されてきたようです。サンタ・マリア・デルフォオーレ大聖堂 等

バロック建築(16世紀-17世紀)は、彫刻や絵画、家具などが一体となった建築を特徴としています。そのために、教会権力と絶対王政など、莫大な知識と芸術家を抱えられるだけの資金力が必要とされてきます。ベルサイユ宮殿 等

ロココ建築(18世紀)は、後期バロック建築の傾向を指すもので、室内装飾に特徴があり、白色に塗られ、金線に縁取られたパネルを多用しています。サンスーシ宮殿 等

モダニズム建築(19世紀)は、市民革命と産業革命で変貌した社会に合った建築をつくろうとする思想で、華美な装飾を排除したため、ステンドグラスは使用されなくなってきます、アメリカのフランク・ロイド・ライトの作品に代表されるように、時代に合わせるかのように、ステンドグラスのデザインは大きく変わることになります。

アール・ヌーヴォー(19世紀-20世紀)は、ヨーロッパを中心に広まった、花や植物などのモチーフや曲線の組み合わせによる装飾です、鉄やガラスといった当時の新素材を利用しため、ステンドグラスは復活します。

アール デコ(19世紀-20世紀)は、それ以前のアール-ヌーボーが曲線を主とするのに対し、単純・直線的なデザインを特徴としています。

スタジオ・グラス運動(20世紀)は、1970年代にアメリカから広まり、自らの工房で自らの手でガラス作品を作ろうという運動です、独自なアート表現の作品が多く生まれてきました。ステンドグラスも色彩から光のデザインを目指すようになります。

ステンドグラスのイメージは?と問われれば・・・

「教会の色彩多用のステンドグラス」ですね、

多様な歴史を超えてきたステンドグラスは、色彩から光を意識するようになってきました。
ステンドグラスは建築資材として、光を通して(透過光)で表現できる唯一無比のアイテムです、”ゆとり”を表現するには欠かすことができませんね。

 
わたしたちが、昨年に制作した欄間に取り付いた家紋をデザインしたステンドグラスです。
 
 
週末には投稿できるように心がけております。

【オリジナルステンドグラスってなんかいいかも!】

ご興味を持たれた方は、
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